シャーマンキング展に行った
ネタバレがありますのでこれからシャーマンキング展に行かれる方は見てから読むのをお勧めします。
私のオタク人生の始まりはシャーマンキングだった。単行本を集め、グッズを買ったのはシャーマンキングが初めてだった。
そんなシャーマンキングは2004年に連載を終えた。終わってしまうのが寂しかったことをよく覚えている。
シャーマンキングが完結した後の私は2次元オタク街道をまっすぐ闊歩する、ちょっと早口なオタク少女に育った。様々なジャンルに触れ、具体的にはテニスをしたり野球をしたり錬金術を学んだりハンターを目指したり兄と推理バトルしたり狼人間と人間が幸せになれる未来を望んだり超次元サッカーしたりした。
でもシャーマンキングはいつも根底にいて、時々蓮のことを考えては絵に描くなどしていた。通り過ぎたジャンルと言われればそうなのかもしれないが、常にどこか近くにはいたような感覚だった。
そんなわけで今回のシャーマンキング展には行かないという選択肢がなかった。
▶︎ 行く
志を同じくするフォロワーさんとご一緒させていただくことになった。展示を見終わってから思ったが、1人であの圧を受け取るのは無理だったので一緒に行っていただけて本当に良かった。多分1人で行ったら抱えきれない気持ちを共有も消化も出来ずに「無理……」という鳴き声を出す生き物になっていたと思う。
会場入り口にお花がたくさんあって泣きそうになった。その前にまず一階で待機列出来てるのを見た時点で泣きそうだった。自分に花を出せるだけの経済力がないことを心底悔やみながら入場した。1巻の表紙絵のトートと下敷きを貰った。おたおたして物販記入用のペグシルを落とした。動揺しすぎである。
チケットもぎりのところまで人魂モードの持霊たちがつる下がっててめちゃくちゃかわいかった。Over soulが流れていた。ファウストに呼び起こされた骨の気持ちだった。
チケットもぎりのところに万田院の写真があって笑った。
最初のブースにキャラクター紹介のようなカラーのパネルがあった。単行本派だった私からするとカラー印刷はどんなものでもありがたかったのだが、パネルがでかい。しかも右と左に2枚ある。視野が狭いマンの私では全体像を見られない。どこを見ればいいのかわからない。え?まだ2枚しか見てない。供給過多
次の部屋から原画が飾られていた。入った正面が超!!!ゴールデン中華斬舞だった。めちゃくちゃでかいパネル。やばい。
原画を見てあ〜〜知ってるこれ〜〜……と泣きそうだった。既に涙目だった。自分の絵に影響を与えた人の原画なのでめちゃくちゃよく見ようと思っていたが、自分にとって存在がデカすぎて全然吸収できなかった。原画はキャラクターごとに違う色の枠に入れられていて、大まかに区画が分かれていた。蓮のゴールデン中華斬舞の枠が金だったのがすごく嬉しかった。
あと天使の絵にほぼホワイトがかかっていないところにニヤニヤしてしまった。武井宏之氏には引き続きメカを登場させて、楽しく漫画を描いて欲しいと思った。私は氏の絵に影響を受けていたので金属の描き方も氏のものを目標としているところがあって、それを間近で見られたのはとても嬉しかった。嬉しかったけど全然わからんかった なんだそれは どういう どういう塗り? わからん すごい
ゴスロリに興味を持ったり、銃について調べたり、車の名前を覚えたりしたのは全てX-LAWSによるものなので、天使がいっぱいのところがあって嬉しかった。メカに興味を持つきっかけもここのような気がする。
原画を見ながら進んでいくと暖簾のかかったブースが登場した。そんなふうになってるのね〜〜と軽い気持ちで開けた先は恐山だった。
恐山ブースには恐山ルヴォワールが流れていた。マタムネがいた。この男を愛してしまった。そんときはオイラがシャーマンキングになってなんとかしてやる。もちろんですとも。もうむり
恐山ルヴォワールはめちゃくちゃに優しく、そしてその優しさがつらい話で、それをこんな、林原めぐみ歌唱の歌*1まで流してブースを作るなんて!と感謝の気持ちでいっぱいだったし、葉の過去のこと、アンナが救われたことを思って、マタムネのことを考えて、めちゃくちゃに胸が痛かった。
線画がたくさんあるブースもあった。ツイッターでY田氏が展示されるかは未定と言い続けた様々な線画はほとんどなかった*2。潤姉のコート着てる線画があってニコニコした。黽と花くんが並んでいる絵があって、鉛筆で7?13?と書かれていたのが良かった。X-LAWSの私服に天使の羽の柄がついてるのがすごく好きだった。
表紙、扉のカラー展示もあった。カラー展示見ながら「○巻!」「○巻!!」と言う様は異様だったろう。カラーということもあり画材が気になった。花組がまだ全然登場する気配もない頃に扉か何かでカラーで載っていた絵が展示されていた。私はその絵をシャーマンキングの存在を知ってだいぶ経ってから初めて見たのだが、カラーのそのものを見るとあの頃が蘇るようで良かった。ずっと好きでいて良かったなと思った。
31巻の表紙のあたりになると線画と塗りの様子が違うので兼ねてから気になっていた「この絵は色鉛筆かカラーインクで線画を描き水彩で塗ったのではないか」疑惑に決着をつけようとよく見たら全然予想とは違っていた。うまく説明できないけど原画を見てなるほどこうなるのか、と思った。予想と違ったことだけしかわからなかった
最後に先生のマネキンと武器が飾られていた。急にイクパスイやら木刀やら宝雷剣やらが飛び出したので目がチカチカした。デリンジャーが見られたのはとてもいい経験だった。
物販は最初にリストを配られるのでその時点である程度決めてはいたが、やっぱり増えた。5,000円以上のお買い上げでショッパーが付いてくるというので、5,000円以上買わなきゃと意気込んだが欲しいものを選んだら普通に5,000円超えた。私にもっと経済力があれば全部買ったのに、と己を恨んだ。
過去のイラストや本編からそのまま持ってきてグッズにしてくれるありがたさが身に染みた。アニメももちろん見ていたけれど、やはり何度も読み返したのは漫画の方なので、20年前の作品がこうして手元に新たな形で在ることがすごく嬉しかった。
大変満たされた1日を過ごした。
予想よりもたくさん飾られていたので驚いた。もっとパネルとか置いてあるかと思ったら全然本気の原画展だった。嬉しかった。
物販スタッフが着てたパッチのエプロンが良かった。欲しい。
2019/11/23〜12/4(東京ソラマチ 5階スペース634)
当日券 2,300円
グッズ付当日券 3,800円
詳細は下記
http://www.shamanking-exhibition.com/
*1:恐山ル・ヴォワール https://m.youtube.com/watch?v=nL-W1M0A05Q
*2:これは後でフォロワーさんとお話していて気付いたことである。現場ではただただ線画を浴びた